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2-07-1: 定常波 <動画あり>

重ね合わせの原理で生じる現象の第1弾 ―― 形の等しい2つの波が\(+V,-V\)で「定常波」 → <例題>は2-07-2へ          

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ポイント
・ 定常波 (振幅・波長)の等しい2つの波が速度\(+V,-V\)で重なり合うときの合成波
波形は上下に振動するだけで、左右に移動しない。
節と節(腹と腹)の間隔は\(\frac{1}{2} \)波長
・ 固定端自由端

 これから2-07から2-12まで、重ね合わせの原理に基づいて起こる現象を考えていく。その第1が定常波 ―― 図1で話を始める。右に進む波(実線)、左に進む波(点線)、それらの合成波(赤線)が、\(t=0,\frac{T}{4}, \frac{T}{2}, \frac{3}{4} T \)(\(T\)は1周期)の4つの時刻で描かれている。右に進む波のには○、左に進む波の山には□の目印が付けてある。2-01-1でやった通り、波は1周期で1波長進むから、\(\frac{T}{4}\)ごとに\(\frac{1}{4}\)波長、つまり\(x\)軸の2めもり分ずつ進む。○は右に2めもりずつ、□は左に2めもりずつ。

図1

 まず\(t=0\)では、実線と点線の\(y\)方向の変位が\(x\)軸上どの位置でも絶対値が等しく逆符号だから、重ね合わせの原理により、合成波(赤線)の変位は\(x\)軸上いたる所0である。
 次に\(t=\frac{T}{4} \)では、実線と点線の変位がいたる所等しいから、合成波の変位は実線・点線の2倍である。

ここは大事な所。図1のグラフを「自分の手で」実際に写しながら、波の動きを理解しよう。

 \(t=\frac{T}{2}, \frac{3}{4} T \)も同様に見て行くと、時間が\(t=0~\frac{3}{4} T \)と経過しても✕の場所は合成波(赤線)が全く上下に振動しない不動点、一方●の場所は最大振幅で上下に振動する点であることが分かる。✕を、●をという。
 面白いことに、不動点✕があるため、\(t=0~\frac{3}{4} T \)と経っても合成波(赤線)は左右に移動して見えない。振幅・波長の等しい、つまり形の等しい2つの波が\(+V,-V\)の速度で重なり合うときの合成波は、上下に振動するだけで左右に移動しない。これを定常波という。グラフより節と節(腹と腹)の間隔は\(\frac{1}{2}\)波長である ―― 重要。
 ここで是非動画を見てみよう。

 定常波は、例えば入射波と反射波が重なり合うときに生じる(図2)。2-06-1の通り固定端は振動できないからになる一方で、自由端は自由に振動できて結論だけ記すとになる。

図2

Posted by AKJ