新着記事

新着記事

2-04-1: 縦波 <動画あり>

縦波とは何かをしっかり理解しましょう                                   

 ページ最上部の(一部スマホでは右上または下側の \(\equiv\) 印「メニュー」をまずクリックしてから)各分野のタイトルをクリックすると、 目次 が見れます。また、スマホは画面を横長にして見ることをおすすめします。

ポイント             
・ 縦波の横波的表示 \(\pm x\)方向の変位を\(\pm y\)方向の変位に取り直す            
・ な場所は\(y\)-\(x\)グラフが右肩下がり

 2-01-1で述べた通り、波動とは、「1点の振動が少しずつ遅れながら隣りへ隣りへ伝わり、波形が平行移動していく」現象。ひもの波では、振動が少しずつ遅れながら伝わる方向(\(x\)方向)と、媒質粒子の振動方向(\(y\)方向)が互いに垂直である。これを横波という。
 一方、振動の伝わる方向(\(x\)方向)と、媒質粒子の振動方向(\(x\)方向)が互いに平行な波もあって、それを縦波という。その代表例が空気中を伝わる音波で、ある瞬間の空気(媒質)の粒子○の変位は、例えば図1の黄色の矢印のようになる。なお耳に聞こえる音(可聴音)の波長\(\lambda\)は数cmから10数m程度。

 ここで、図1のようにいちいち粒子の変位を書くのは面倒だから、通常、図2のようにする ―― \(+x\)方向の変位(黄色)を\(+y\)方向の変位(赤)\(-x\)方向の変位を\(-y\)方向の変位に取り直し、\(\pm y\)方向の変位の矢印の先端を結んで(青)、あたかも横波であるかのように表示する。すると、ただ1本のサインカーブを書けばすむからラク。これを縦波の横波的表示という。
 図1のP付近はPの両側の粒子がPに近づいていて、粒子どうしの間隔が狭い。これをな場所という。
 Q付近はQの両側の粒子がQから遠ざかっていて、粒子どうしの間隔が広い。これをな場所という。
 図2から分かる通り、 
 最も密な場所は\(y\)-\(x\)グラフが右肩下がりかつ\(y=0\)の所
 最も疎な場所は\(y\)-\(x\)グラフがかつ右肩上がり\(y=0\)の所
である。縦波は疎密ができるから疎密波ともいう。

 ここで動画を是非見てみよう。

 縮んだばねが右隣りの粒子を押すことにより、少し遅れたタイミングの振動が右隣りの粒子に生じることが見て取れるだろう。音波でも同様に、密の場所の圧縮された空気が右隣りの粒子を押すことにより、少し遅れたタイミングの振動が右隣りの粒子に生じ、縦波は伝わっていく。

Posted by AKJ